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【report #194】県北BSSセミナー#4「創業期に必要な人財育成の取り組み」

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11/2(土)に開催した県北Business Start School #4「創業期に必要な人財育成の取り組み」の様子を紹介します!

県北Business Start School(県北BSS)は、茨城県県北振興局が主催する、茨城県北地域で新しく事業を起こし育みたい方々がともに学び、ともに高めあい、ともに事業成長するためのコミュニティです。

4回目のセミナーとなる今回は「創業期に必要な人財育成の取り組み」をテーマに、静岡大学地域創造学環 客員教授の飯倉清太さんをお招きし、起業し事業を大きくしていく際のポイントとなる人財育成の考え方について、たっぷりとお話しいただきました。

飯倉清太さん プロフィール
21歳で静岡市にて起業、24歳で伊豆へ移住し飲食店経営をスタート。紆余曲折ありながらも様々な方法を現場で試し売上を伸ばすことに成功。38歳で仲間と清掃活動をスタート、事業型NPOを設立し代表へと就任。地域活動や様々なソーシャルビジネスのプランニングに参画、現在はその経験を活かし静岡大学地域創造学環 客員教授に就任、また企業のエリアマネジメント、金融機関での事業戦略や人財育成に取り組んでいる。

今回は、チームづくりや地域での仲間づくりを学び、事業を大きくしたいという意欲をお持ちの方々が参加されていました。飯倉さんのお話を聞き逃すまいと、皆さん熱心にメモを取りながら聞いていました!

現代は人手不足で、これからますます新卒や中途の社員を採用しにくくなると言われています。飯倉さんによると、このような時代のチームづくりのポイントは、社員として採用するだけではなく「社外の人財とどのようにすればチームを組めるのか?」という視点をもつことだそうです。一方、社員を雇用している側としては、自社のメンバーにも副業をしながら自社に残ってもらうという柔軟な考え方をもっておくことが大切です。セミナーでは、これまでの飯倉さんのご経験からチームづくりの極意についてお話しいただきました。

自分より優秀な人とチームを組む

事業を継続していくにはお金と大義が必要です。伊豆市は人口約28,000人のまちです。伊豆市には、結婚を機に市外から転入してくる女性はいますが、女性が働きやすい場所がないという課題があります。飯倉さんの会社である特定非営利活動法人NPOサプライズは、フルタイム4名、サポートスタッフ2名、外部連携として動いてくれる方2名の、女性を中心としたチームで仕事をしています。平成21年の緊急雇用対策(内閣府)で雇用したスタッフが辞めずに残ってくれています。今、組織として運営できているのは「自分より優秀な人とチームを組む」と決めているからです。

小さい組織はまず行動することが大切です。大きな組織は、目標があって、手段があって、行動があるというように上から順番に行いますが、まちづくりは行動の先にゴールがあります。そのゴールに向けて調整するためには左脳的なロジックが必要です。飯倉さんの場合は、自分が行く先を決定して行動し、行動している段階からどういう人と組みたいかをアウトプットしていたそうです。自分が発信し続けていると、自分より優秀な自分が必要とするスキルを持った人と巡り会うことができます。また、飯倉さんは、仕事が増えたからと人を増やすのではなく、良い人財と巡り会えたら仕事を増やしていくというスタイルで事業を継続してこられました。

やりたいことができる仕組みづくりを

飯倉さんは「自分ができること、かつ、やりたいことを全力でできる環境だと人は成長します」とお話しされていました。例えば、サッカーで全員がフォワードをすれば良いという話ではないのと同じです。チームづくりでは良いポジショニングをすることが大切です。得意を活かした仕事を任せましょう!また、そもそもどれだけ良い商品があってもチームメンバー同士が仲良くなければ売れません。「みんなポジティブな言葉を使おう」という雰囲気も大切です。例えば、飯倉さんの会社では「魚を食べないと大きくなれないよ」より「魚を食べると大きくなれるよ」というように、ポジティブな問いかけをしているそうです。制度としては、フレックス制も導入しています。飯倉さん以外は全員女性のチームなので「子どもが熱を出した時は、仕事の途中でも抜けて子どもを迎えに行っても良い」など、みんなが働きやすいように工夫しています。どんな状況だったとしても、最終的に自分たちが達成しなければいけないゴールが達成できれば、どんな仕組みでも構わないと考えています。ゴールに近づくことができて、パフォーマンスが上がるものであれば、良い仕組みや考え方だと思います。

正解を選ぶのではなく、選んだものを正解にする

何かを始めようとしても、最初はできなくて当たり前です。筋トレをしてもすぐに筋肉がつかないのと同じです。人財も無理して集めなくて良いです。3人いれば十分です。無理をすれば無理した分のスピードで陳腐化する可能性があります。上手にドライブすることが必要です。最初は誰かの真似でも良いので自分が「こういう人になりたい」という人を3人見つけて、そこに近づく努力をしましょう!その人はどのようなことに、どのような時間で取り組んでいるのかを分析し、自分もやってみましょう!地域で仕事をするためには、論理や証拠を話せる状態に自分を成長させるしかありません。正解を選ぶのではなく、選んだものを正解していくことが大切です。自分でやってみて、検証して、結果どうなったのかという証拠のストックを増やしましょう!経験の貯金を増やしていかないと仕事も人財も集まりません。結局は人です。誰がやっているかで全く異なる結果になります。その “誰” をつくり出すことがまちづくりです。

最後に、飯倉さんからは「今日起きていることは2年後の今日のために起きている。事業を続けていると、2年周期くらいで変化していくし、2年前の貯金が今まさに活きていると実感できます。身の丈に合ったことを継続し続けましょう!」とエールをいただきました。体裁ではなく、行動することと実績を残すことに重きを置いていきましょう。人生は、自分が行動すれば何になれるのかの研究であり実験です。成功しようと思えば二の足を踏んでしまいますが、失敗しても良いのでとにかくバッターボックスに立つことを意識していきましょう!

次回12/7(土)に開催する県北BSSセミナー#5は、明利酒類株式会社 常務取締役の加藤喬大さんをお招きし、販路拡大をキーワードに講演いただきます。水戸市の明利酒類株式会社本社(茨城県水戸市元吉田町338)で開催します。希望者は、豪華試飲付きの酒蔵&蒸留所見学ツアーにもご参加いただけます!ぜひご参加ください!

 

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■ 主催:茨城県政策企画部県北振興局
■ 運営:株式会社しびっくぱわー
■ 問い合わせ先:kenpoku-bss@civicpower.jp
河股 麻美 森川 沙樹

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