- 2024/05
- 2026/06
星野由季菜
Yukina
2024年5月参画
家業イノベソン 事務局
Profile
1993年生まれ。おいしいもの、旅が大好き!近頃日向坂46に沼り始めております。地元茨城県常陸大宮と夫の住む熊本県熊本市の二拠点生活中です!大学時代に地元の祭りのボランティアをして、自分の力を求められたことや家族や親友、地域の方に喜んでもらったことをきっかけに、「地元で何か役に立つことをしたい」と2023年までは地元で地域おこし協力隊をしていました!今はまちむすび合同会社代表となり、「前向きに人生を楽しむ人を増やしたい」と教育・人材育成、地域コーディネート事業など挑戦してます!しびっくぱわーでは、茨城県北地域おこし協力隊のメンタリング事業や、家業イノベソンの事務局としてご一緒しています♬人とまちをむすび、わくわくする未来をつくるお手伝いができたらと思います!!
比屋根由季菜
Yukina
2024年5月参画
家業イノベソン 事務局
Profile
1993年、茨城県常陸大宮市出身。茨城大学人文学部を卒業後、筑波大学大学院人文社会科学研究科を修了。新卒で都内IT企業に就職したのち、2021年4月に常陸大宮市へUターンし、地域おこし協力隊に着任。同年5月、「まちむすび合同会社」の経営を引き継ぎ、代表社員に就任。2023年7月に協力隊を退任し、独立。現在は、人材育成を柱に、地域コーディネートやキャリア教育、研修、コーチングなどに関わる。しびっくぱわーでは、2024年から「家業イノベソン」の事務局として運営に携わっている。
打ち上げ花火みたいに、ぱっと上がって消えるんじゃなくて。長く、火が消えないような仕事をつくりたい——。
そう話してくれたのは、しびっくぱわーで家業イノベソンの事務局を担う、比屋根由季菜さん。複数の会社と業務委託で連携しながら、地域コーディネートや人材育成、キャリア教育などにも関わる、一つの肩書きだけでは語りきれない方です。
しびっくぱわーには、決まったポジションに人を当てはめるというより、その人のあり方や関心から仕事が生まれていくような関わり方があります。由季菜さんもまた、誰かの挑戦を応援する側にいながら、今、自分自身の火を育てようとしている人の一人です。
由季菜さんにとって「いい仕事」って何ですか。そう聞くと、少し考えて、こう答えました。
「これ、悩みますね。というか、私もまさに今、悩みながら探している、というのが正直なところで」——。
きれいにまとまった答えではないけれど、その正直さこそが、由季菜さんらしさなのかもしれません。
いつも誰かの挑戦を応援する側にいた人が、今、自分の軸となる事業づくりに踏み出そうとしている。その現在地を聞きました。
今、しびっくぱわーではどんなことに関わっていますか?
由季菜:家業イノベソンの事務局をやっています。毎週の定例ミーティングでは、進捗を確認したり、次はどのイベントをいつやるか、誰がどう動くかを整理したり、情報発信のサポートも担当しています。
今年は、これまでの型をいちどゼロベースに戻すところから入りました。もちろん、これまでの文脈や背景は引き継ぎつつ、あらためて設計する。家業イノベソンを共催してくださっているエヌエヌ生命さんの方針や、目指す方向をヒアリングして、堀下さんと壁打ちしながらブラッシュアップして、企画書に落としていく。
正直、むずかしかったです。でも、堀下さんと一緒に考えながら進めたことで、少しずつかたちになっていったところがあって。
そういう進め方も含めて、しびっくぱわーの働き方って、自分でタスクを取りに行く側面も強いんですよ。スピード感があって、一人ひとりが自分の何かを持っている集団で。きれいに役割分担されているというより、手触りがザラザラのまま、一緒に組み上げていく感じがあります。何かが落ち着いたら、また自分でやることを見つけながら進めていく。そういう感じですね。
一方で、由季菜さんは、まちむすび合同会社の代表も務めています。まちむすび合同会社は、引き継いだ会社だったそうですね。
由季菜:自分で設立したのではなくて、もともと地元の方たちが3人で立ち上げた会社だったんです。常陸大宮を盛り上げるための地域活性化を、いろいろやっていて。
3年くらいしたときに、それぞれ本業もあって、続けるのが難しくなって。会社を閉じることになったタイミングで、私に「継がないか」と声をかけてもらって。ちょうど私も、前職の業務委託を続けるには法人格が必要で、協力隊になるときに、いつかは自分のペースで仕事を持ちたいという思いもあったんです。合同会社なら法人格だし、一人でもできる。常陸大宮のことをやりたい、という気持ちも一致していたので、「じゃあ継ごう!」と決めました。
「よろづやだった自分から、本当の自分が見えてきた」。その頃から、今は何が変わりましたか?
由季菜:協力隊の頃は、自分でなくてもできるけれど、やると喜ばれることを、いろいろ引き受けていました。でも、物理的にキャパオーバーして。抱えきれなくなって、カオスすぎる状態になっていました。そうすると、プライベートの時間にも、しわ寄せがいくんですよね。
そこから、引き受け方が変わりました。自分でなくてもできることを、無理に引き受けるんじゃなくて、自分がやりたいとか、意義があると思えるもの。ときめいたとか、ワクワクしたとか、心が動いたな、というものはやる。なんとなく違和感があるものは、「これはパスします」と言えるようになりました。
引き受けるものを絞るようになって、変化はありましたか?
由季菜:すごく良かったのは、自分の本音とか欲を大事にするようになったことです。自分は本当はどうしたいんだろう、と考える時間が増えました。誰かに期待される役割だけではなく、自分が何を大切にしたいのか。その感覚を、少しずつ仕事の選び方にも反映するようになった気がします。
茨城と熊本の二拠点で、リモートを中心に仕事をする働き方も、自分には合っているなと思っていて。もともと旅とか自然とかがめちゃめちゃ好きで、家にこもっていると、ちょっとエネルギーが落ちちゃうタイプなので、見える景色が日々変わっていく今の働き方は、けっこう好きですね。
キャリア教育で伝えている「みんな違って、みんないい」という考え方も、そうした経験とつながっているのでしょうか?
由季菜:きっかけは、小学校時代に人間関係で悩んだことです。「みんな違って、みんないい」は、金子みすゞさんの『私と小鳥と鈴と』の一節でもあるんですけど。
小学校3年生くらいに、一人ぼっちでしんどい時期があって。当時は、自分が正しいと思ったことが正解だ、という思い込みが激しかったんです。それで友達がいなくなっちゃって。
そこから、人によって正しいと思うものは違うんだ、向こうの目線から見たらどうなるんだろう、と考えられるようになり、正しい・正しくないで人をジャッジするのをやめました。ちょうどその頃、人の悪口を言うのもやめたんです。言ったら言った分だけ返ってくると、わかったので。
協力隊をサポートする個別面談でも、安心して話せる場づくりを大切にしています。「この時間は、何を話しても大丈夫ですよ」とお伝えすると、少しずつ気持ちを整理していかれる方もいるんです。
堀下さんのMembers記事にも出てきた「いい仕事」という言葉。由季菜さんにとっての「いい仕事」は、どんなものですか?
由季菜:これ、悩みますね。私もまさに今、悩みながら探している最中というのが正直なところです。
もちろん、事業ごとに「何がいい仕事か」は考えています。家業イノベソンでいうと、みんながのびのびとアイデアを出し合って、いいものをつくっていける場を整えること。協力隊をサポートする個別面談でいうと、安心して話せる場をつくること。
自分自身でいうと、心が動くか。ときめくとか、ワクワクするとか。そこから、自分も、関わった人も嬉しいし楽しい。そういう事業でありたいなって思っています。
ただ、「いい仕事ってこれだ」とひとつに言い切れるものは、まだなくて。自分も相手も喜ぶ、という感覚はあるんですけど、それもまだ広いなと思っていて。だから今も、悩みながら探しているところです。
由季菜さんにとって、代表の堀下さんはどんな存在ですか?
由季菜:パッションとエネルギーが、めっちゃすごい方です。和気あいあいとしているときも、スピード感を持って物事を進めていくときも、全部パッションがベースにある気がしていて。
これは私も現場で見たわけじゃないんですけど、ある学校でアントレプレナーシップの授業をしたとき、堀下さんがもっとよくできるアイデアを思いついて、その場で行政側に予算を提案して、授業として実現する方向まで動かしていった、という話を聞いて、印象に残っているんですよね。
思いついて終わりにするんじゃなくて、じゃあどうする、自分に何ができる、を掛け合わせてかたちにしていく。見ている次元が高くて、もう本当に尊敬しています。
次の1年で、挑戦したいことは?
由季菜:将来を見据えた仕事をつくっていくことが、今の自分の成長課題だなと思っています。打ち上げ花火みたいに、ぱっと上がって終わるものじゃなくて。火が消えないように、長く続いていくものを設計する。そのための戦略を立てる力をつけたいんです。
私、けっこう思いついたら動いちゃうタイプで。おもしろそう、って思うと、ポコポコポコポコ生んじゃうんですよ。でも、それをどう続けて、どう育てていくか。中長期で考えられるようになりたいです。
今は、しびっくぱわーが茨城事務局を務める「ゼロからの起業」にも参加しながら、自社事業のゼロイチにも挑戦している最中です。1年後には、自分軸でやっている事業が2、3割くらいになっていたらいいな、と。
ただ、業務委託でチームとして動く働き方も、すごく好きなんですよ。だから、それをやめるつもりはなくて。関わってくださっている会社さんたちにも、シナジーを生めるような存在になれたらと思っています。
最終的には、子どもや孫に囲まれながら、楽しい思い出をいっぱいつくりたい。それが自分の人生の夢としてあるんです。仕事は、その夢をかなえるための手段でもある。自分にできることで、周りの人や社会に何か貢献できたらいいなと思っています。具体的なところは、まだはっきりしていないんですけど——。今は、その途中です。
まとめ
いつも、誰かの挑戦を応援する側にいた人。業務委託で、いくつもの場に、少しずつ、長く関わってきた人。
そんな由季菜さんが今、よろづやだった日々を経て、「心が動くか」と問いながら、自分の軸となる仕事をつくろうとしています。
自分は本当はどうしたいのか。どんな仕事なら、関わる人も自分も嬉しく、楽しくいられるのか。子どもや孫に囲まれて、楽しい思い出をいっぱいつくりたいという人生の夢も、その先にあります。
「打ち上げ花火じゃなくて、火が消えない仕事を」——。
具体的なかたちは、まだはっきり見えているわけではありません。けれど、まだ途中だと正直に話す由季菜さんに、むしろ、もがきながら選び、進化していく人の芯を見たような気がしました。
応援する側でい続けてきた人が、自分の火も、消えないようにくべようとしている。その火は、まだ育っている途中にあります。
ミヤタハルカ
フリーランス Webライター・編集者・クラウドファンディングサポート
取材前、私は由季菜さんを、合同会社の代表を務めながら、すでに大活躍していて、まさに「地域おこし協力隊のその後」の成功例のような、完成された人のように見ていました。
でも、話しはじめてすぐに、少し印象が変わりました。同い年の1993年生まれ。お互いに年上だと思っていたことが分かり、思わず笑ってしまいました。そして、コミュニティとしては近くにいたはずなのに、なかなかタイミングが合わず、出会えなかった人でもあります。
さらに話してみると、私とよく似た悩みの途中にいました。よろづやだった日々のこと。業務委託で複数の仕事をしながら、自分の軸をどう立てるか。自分の仕事にも重ねながら聞いていました。
そしてひとつ、発見がありました。「みんなちがって、みんないい」という言葉。私も大事にしてきた言葉のひとつですが、私はどこか、自分自身にかける言葉として抱きしめていた。由季菜さんは、自分が人をジャッジしないと決めた「見直した側」で、この言葉に出会っていた。同じ言葉でも、入り口がこんなに違うことがあるんだ、と。
正直に言うと、この一時間では、由季菜さんのことをまだ聞ききれていない気もしています。でもそれはきっと、また話したいということ。完成された人だと思っていた由季菜さんが、今、自分の火をくべようとしている。その続きを、また聞かせてもらえたら嬉しいです。
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