News 新着情報

プレゼンテーション特集 vol.4|チームmonotalk studio【審査員特別賞受賞】

1/20(土)に開催した県北BCPアイデアソンの集大成「県北BCPアイデアソン2023最終報告会」で、審査員特別賞を受賞されたチームmonotalk studioのプレゼンテーションをご紹介します。



このプレゼンテーション特集では、県北BCPアイデアソン2023最終報告会に登壇した10チームの活動実績をチームごとに紹介します。今回は、審査員特別賞であるエヌエヌ生命賞とパブリックマインド賞をW受賞されたチームmonotalk studioによる『こだわりの文化 事業者が集うメディア』です。
*1/20(土) 県北BCPアイデアソン2023最終報告会の受賞者や当日の様子についてはこちらの記事をご覧ください。

私には物心つく前から今に至るまで悩み続けていることがあります。それは言語障害です。

幼少期から父親の仕事の都合で海外暮らしをしていたため、家庭で話す言語と家庭の外で話す言語の違いにうまく適応することができず、言語の発達が他の人に比べてかなり遅れていました。

その後も海外を転々とし、その度に新しい言語を取得することはできたものの、未だに自分の本当に思っている気持ちを言語化することを苦手に感じています。

しかし、そんな悩みを抱えていた私に転機を与えてくれたのは、ディズニーの『ウォーリー』という映像作品との出会いです。

一言も話すことができないウォーリーが「言葉にできない想い」を映像を通して伝えてくれました。そして、映像には「言葉にできない想い」を伝える力があるということを、この作品が教えてくれました。

それ以来、私は映像に惹かれ、映像を学び、現在、映像作家として活動しています。そして、誰しも持っている「言葉にできない、内に秘めた思い」 “モノローグ(=独り言)” を「映像を通して対話 “talk”につなげる」ことをミッションに、monotalk studioの代表として活動しています。

日本の文化や体験を “monotalk collection” に

新しく始めるサービス “monotalk collection” は、こだわりの文化事業が集うメディアです。ユーザーは日本文化をテーマに、様々なジャンルの映像/記事コンテンツを楽しむことができます。そして、このコンテンツを通して知った地域のこだわりの品・食、体験サービス等を購入/予約することが可能です。日本国内の富裕層やインバウンド層をターゲットに、訪日前・訪日中・訪日後など、いつでもどこでもこだわりの日本の文化や体験を楽しむことができるサービスを提供します。

インバウンド産業を支える事業者の課題

日本のインバウンド産業は成長し続けています。約6年後には今のおよそ3倍の15兆円の市場へと成長し、外貨を獲得する市場では、自動車産業を抜いてナンバーワンの市場になると言われています。茨城県でも、常陸国ロングトレイルでインバウンド層を獲得する施策をしており、私自身も常陸国ロングトレイルのプロデュースに携わらせて頂いています。

インバウンド層が求めるものは、日本文化の体験です。

しかし、その日本文化の体験おもてなしする事業者の方たちの現状は、芳しくありません。低賃金での労働環境や、高齢化による後継者不足が深刻な問題になっています。その結果、文化事業を行う会社や団体、個人の4割が廃業の危機に瀕しているというデータもあります。このままだと、インバウンド産業の資源である日本文化が消滅してしまいます。

さらにインバウンド層を獲得する闘いは訪日前から始まっています。プロモーションにお金をかける必要がありますが、事業者個人単位ではそんな予算も費用対効果もなく、かといって大手プラットフォーマーに頼ってしまうと、利益がほとんど残らないこともあります。そんな現状を私は変えます。

言葉にできない感動を一緒に届けたい

何故この現状を変えたいか。

それは、事業者の方たち共通して持っている「言葉にできない感動を届けたい」という想いがあるからです。

私にとってのmonotalkは映像ですが、事業者の方たちにとってのmonotalkはおもてなしの心やこだわりの味、職人の技など様々な形となって現れています。事業者の方たちはすでにmonotalkを体現しています。こだわりを持った事業者の方たちと一緒に物語を紡ぎ、世界に発信して、一緒に外貨を獲得します。プロデュース費用を事前に頂いて貢献するのではありません。一緒に物語を共創して、一緒に外貨を稼ぐのです。

付加価値を高めて最低でも既存の3倍以上の価格で販売することができれば、仮に事業者の方たちと利益を半分ずつ分けたとしても、既存の利益率150%を事業者の方達に還元することができます。

 “monotalk collection” では誰もが主人公

今この話を聞いて「そんなこと実際にできるのか?」と思った方もいらっしゃるかもしれません。私の答えは “Yes, we can. And yes we did.”   

実際に、国内外の様々な場所で活躍している事業者の方と連携して、コンテンツを作りました。インフルエンサーマーケティングやバズりを意識したものではなく、淡々と作業をしている様子や作業のプロセスにこそ垣間見ることができる “こだわり” を伝えることによって、価値を上げることができました。

そして “monotalk collection” の最大の売りは、事業者の方たちと直接繋がることができる点です。映像に出てくる事業者にユーザーが惚れ込んだ場合に、その事業者に対して上限価格のないオーダーメイドでユーザーが注文できる仕組みを実現します。 “monotalk collection” では、プロデュースする私たちも事業者の方たちもユーザーも、全員が主人公の物語を共創します。 

テストマーケティングをしました。

まだ “monotalk collection” としてのサービスは始めていませんが、5,000人強のファン登録があり、そのうち8割以上が海外のユーザーです。日本文化を求めているユーザーに、実際に届いていると言えます。

こだわりをもって文化事業を行う会社や団体、個人の方たちのストーリーを積み上げていきます。ストーリーが付加価値となり、価値を高めて高単価で売ることが実現できれば「物語の一人として参加したい」と思う人が増え、未来の事業の後継者となる若者の参画も見込めます。

“monotalk collection” はこだわりをもった事業者の方たちの繁栄につなげていきます。

“monotalk collection” を運営しているチームを紹介します。最初は私ひとりで始めた事業ですが、名だたる企業で勤めている方たちが、今回の県北BCPアイデアソンの期間中に参画してくれました。海外経験が豊富なメンバーで、事業の理念に強く共感しています。また “monotalk collection” は事業者の方たちとも一緒に運営しています。日本文化の職人の方や伝統芸能に携わる方、宿泊業で働く方など様々な事業者の方たちとmonotalkを繋いでいきます。

私たちは、大きな声を届ける拡声器ではなく、「言葉にできない声」を届ける聴診器の役割を果たします。ユーザーには、「言葉にできない感動」で静かな贅沢を堪能して頂ければと思います。 “monotalk collection” は2024年6月14日にローンチします。楽しみにしていてください!



 

県北BCPアイデアソン最終報告会受賞者が登壇します!

県北地域のネットワークをさらに広げるためのイベント県北BCPセミナー編vol.6「新規事業開発と新規起業が生み出す県北イノベーション」にて、茨城県知事賞を受賞されたチーム菊池精機の菊池 正宏さん、オーディエンス賞を受賞されたチームDAIGO SAUNAの和田 真寛さん、優秀賞を受賞されたチーム佐々木製作所の佐々木 謙彦さんがピッチを行います。

キーノートでは株式会社imaの三浦 亜美さんをお招きし「新規事業開発や新規起業におけるコラボレーションの重要性」についてお話しいただきます。合同ピッチでは、県北BCPアイデアソン最終報告会受賞者と県北BSS最終プレゼンテーション受賞者からのピッチを実施し、県北地域でスタートした新しい取り組みについてお話しいただきます。イベントの最後には交流会を実施し、県北地域での広いつながりとコラボレーションを生み出す機会をつくります。

県北地域の活動に少しでも興味のある方は、新たなつながりとアイデアを求めて、ぜひご参加ください!

\やるぜ、県北!みんな、集まれ!/