Exploring KENPOKU!!

News

スクール受講生特集 vol.7|大場 一雅さん

12/17(日)に開催した県北Business Start Schoolの集大成「最終プレゼンテーション」に登壇された大場 一雅さんをご紹介します。

このスクール受講生特集では、最終プレゼンテーションに登壇した10名のスクール受講生の活動実績を、おひとりずつ紹介します。今回は、大場 一雅さん(株式会社DEVELOPTONIA CEO)による『生成AIを活用した県北企業の海外進出サポート』です。

*12/17(日)最終プレゼンテーションの様子については、こちらの記事をご覧ください。

私は、世界銀行グループ経済協力開発機構(OECD)国際労働機関(ILO)などの金融機関や国際機関で、東南アジア、中央アジア、東ヨーロッパなどの途上国・新興国の地域分析プロジェクトをエコノミストとして担当し、レポート作成業務に15年間従事していました。また、株式会社三井住友銀行在籍中にはデータサイエンティストとして、AIを扱うITベンチャー企業と共同して、経済指標を予測するモデルを開発していました。

ビジネスにとって国境のない世界を作る

2023年9月1日に茨城県北地域おこし協力隊【起業・複業型】のKENPOKU PROJECT E(以下、PROJECT E)として着任するのと同じタイミングで、株式会社DEVELOPTONIAを設立しました。株式会社DEVELOPTONIAのミッションは「ビジネスにとって国境のない世界を作る」です。途上国・新興国に展開する企業のために現在開発中のプロダクトは、生成AIを活用してビジネスレポートを自動生成するサービスです。

途上国・新興国に進出する企業の課題には、以下のようなものがあります。
①適切な情報をタイムリーに得ることができない
②情報を取得し、レポート作成をするコストが非常に高い
③途上国・新興国に進出する企業側の担当者にとって、レポート作成業務は負担である
※③補足:企業から途上国・新興国に出向する担当者のメインの仕事はビジネスをすることであり、レポートを本社に送ることはメインの仕事ではありません。

弊社のサービスは、これらの課題に対して一挙に解決策を提供しています。適切な情報をタイムリーに取得できるようにし、レポート作成情報取得にかかるコストを大幅にカットすることで、担当者がメインの仕事に集中できる時間を増やします。

DEVELOPTONIAのビジネスモデル

弊社のビジネスモデルは2段階です。
■ 途上国・新興国のニュースを網羅する情報サービス
様々な国に関する情報を網羅的に提供しています。日本語のタイトルをクリックするだけで現地の情報が翻訳され、簡単に情報を集めることができます。
既存顧客の反応は良いです。2023年12月より有料化のアナウンスを行いましたが、すでに公的機関や大手総合商社、有名大企業などから今後も継続して利用したいという声があり、契約締結に向けて作業を進めています。

■ AIによるビジネスレポート自動作成サービス
顧客に代わり生成AIでビジネスレポートを自動作成するサービスです。既存顧客にこのサービスについて話をしたところ、すぐにサービスを開始してほしいという声がありました。既存顧客とのやり取りの中で、私はこのサービスが成功するという確信を得ることができました。

また、市場における技術的優位性を確保するために、弊社は茨城大学の新納 浩幸教授と共同研究を行っています。新納教授の専門分野は自然言語処理です。新納教授はChatGPTのような分野で非常に有名な方で、AIの分野において30年の研究キャリアをお持ちです。

弊社のサービスが必要とされるであろう市場規模を調査しました。海外進出をしている日系企業の拠点数と、海外進出をしている米国関連企業の数は、どちらも右肩上がりです。弊社の総売上高の見通しは、今年度で既に来年度の計画に届く予定です。資金についても、既にプレシードマネーをVCとエンジェル投資家から調達をしています。

県北地域の企業の声から誕生した「海外進出アドバイザリーサービス」

ここまでの話では「大企業向きのサービスだ」「県北地域の企業の役に立つのか?」と思われる方もいらっしゃると思います。ご安心ください!弊社は「途上国・新興国のニュースを網羅する情報サービス」「AIによるビジネスレポート自動作成サービス」に加え、中規模企業向けに海外進出アドバイザリーサービスを展開します。コンセプトは「世界への展開を成功に導く、貴社のタイムチャージ制海外事業担当者」です。既に試験的に実施している中で手応えを感じています。海外進出をサポートする市場の規模は大きいです。

このサービスが誕生した背景をお話しします。私は、県北地域の中小企業の経営者の方20名にヒアリングを行いました。その結果、海外進出をする際の法的規制への対応や、国内外でのパートナーシップ・ネットワークの構築が必要だという意見をいただきました。県北地域では、海外市場についての情報提供や理解促進をサポートするだけでなく、会社の一員のような立ち位置で企業の海外進出をともに推進していきます。

県北地域から世界へ

弊社の強みは、主要メンバーが海外分野に対する非常に豊富な経験をもっていることです。私は世界銀行グループ出身です。COOの大森 駿は、世界トップレベルのMBAスクールである国際経営開発研究所(スイスの出身であり、国際協力機構(JICA)での勤務経験があります。CTOのMorgan Davidsonは、10年間の経営コンサル歴をもつAIマネージャーです。また、海外との産学連携を任せられるパートナーがいます。
今後は、弊社の幅広いネットワークを使って県北地域の企業のみなさんの海外進出をサポートします。また、企業にとって経営上必要不可欠な業務システムである基幹業務システム(ERP)を提供していきます。

現在、茨城大学からアルバイト・インターン生を受け入れています。今後もさらに採用していきます。弊社は、茨城大学工学部に地理的に最も近いIT企業の1つです。地の利を生かして今後も雇用を創出し、県北地域を拠点に海外進出をサポートすることで、茨城から世界への経済効果の波及を行います。

 

県北BSS最終プレゼンテーション受賞者が登壇します!

県北地域のネットワークをさらに広げるためのイベント県北BCPセミナー編vol.6「新規事業開発と新規起業が生み出す県北イノベーション」にて、茨城県知事賞を受賞された松井さんと優秀賞を受賞された齋藤さんがピッチを行います。

キーノートでは株式会社imaの三浦 亜美さんをお招きし「新規事業開発や新規起業におけるコラボレーションの重要性」についてお話しいただきます。合同ピッチでは、県北BCPアイデアソン最終報告会受賞者と県北BSS最終プレゼンテーション受賞者からのピッチを実施し、県北地域でスタートした新しい取り組みについてお話しいただきます。イベントの最後には交流会を実施し、県北地域での広いつながりとコラボレーションを生み出す機会をつくります。

県北地域の活動に少しでも興味のある方は、新たなつながりとアイデアを求めて、ぜひご参加ください!

 

KENPOKU PROJECT E メンバー募集中!
県北地域において、首都圏等を中心とした地域外からの新しい視点で、 県北地域の資源活用や地域課題の解決につながるビジネス等を起こし、 その成果を地域に広く波及させることができる方を、 KENPOKU PROJECT Eのメンバー(茨城県北地域おこし協力隊【起業・複業型】) として募集しています!

詳しくはこちらをチェック!!

 

■ 主催:茨城県政策企画部県北振興局
■ 運営:株式会社しびっくぱわー
■ 問い合わせ先:kenpoku-bss@civicpower.jp